Haute Coiffure Francaise

 H.C.Fの誕生は、1945年2月26日。この頃のヨーロッパは、戦争の灰色の雰囲気に包まれていました。

そんな中にあって、フランスのモード・ファッションの息吹はなお、溢れるような生命力を湛えており、その力量を発散する世界を求めていました。

 そんな折アルベール・プリエールの発案により、モードを創造する機関が創設されました。

彼らはパリの美容師で、いずれも自分たちの職業に誇りと情熱を持った人間ばかりでした。彼らはちょうどクチュールの世界と同様に、シーズンごとに時代を創るヘアモードを発表するべきであるという共通の考え方を持つに至りました。同時に、フランスの美容の世界をより洗練された高度な品質に向上させ、維持するように求めていきました。

 こうした要求の高まりの結果、誕生したのがHaute Coiffure Francaise(H.C.F)です。

 アルベール・プリエールを初代会長に以後11名の会長のもとでHCFは展開してきました。エンリ・デュラン、ロジェ・シャルポニエ、ピエール・フュジェ、ロジェ・クランジャン、アレックス・トニオ、セルジュ・ステルヌ、ロベール・ガロー、ロベール・ゲリー、アラン・ビリエ、そして現会長フランシス・ロッド。誰もが発足時の【美容哲学】に忠実に美を求め、HCFの発展に寄与してきました。若き有能な美容師を育成し、毎年行われるニューライン発表会ではオートクチュールの世界と共演し、これからのヘアスタイルの流行を示唆し、HCFの誇るヘアモードを世界に向けて発信し続けています。

 現在では、パリ・カルーセル・ド・ルーヴル会場において毎年ニューラインが発表しています。このHCFのステージを踏みたいという美容師は世界中で後を絶たず、常に世界中から注目を集めています。

 日本においては1994年HCFジャポンが発足し、2013年からは藤井静児氏が会長に任命され活動を続けています。